総務の笠原です。
すっかり涼しくなりましたが、お天気が不安定ですね。
先日の大雨で被害にあわれた方へ、心よりお見舞い申し上げます。
さて、少々間が開いていしまいましたが、むし歯のメカニズムのお話の続きです。
前回は歯の構造と再石灰化についてお話しました。
唾液にはリンとカルシウムが含まれており、歯の表面を再生しむし歯を防いでいます。
では溶けた歯の表面を唾液に力で修復しているのに、なぜむし歯ができてしまうのでしょうか?
皆さんプラークという言葉を聞いたことがあると思いますが、いわゆる歯垢のことです。
歯垢にはいろいろの種類の細菌が含まれていますが、ストレプトコッカス・ミュータンスという菌が
むし歯の原因となります。歯垢が石灰化して硬くなったものが歯石です。
歯石がつくられる直接の原因は、歯垢の中の細菌です。
細菌はわずか2週間で石灰化すると言われていますが、歯石は歯科医院でしか除去できません。
歯みがきをおろそかにしてしまうと、プラークが歯にこびりついてしまいます。
プラークの中のむし歯菌が食べカスを食べて活性化し、酸を出して歯を溶かしてしまいます。
唾液の力で再石灰化が起きても、追いつかずむし歯になってしまうのです。
みがき残しや、歯ブラシが届きにくい歯周ポケットのプラークから、むし歯菌はどんどん増えていきます。
矯正中の方、歯並びの悪い方は特に注意が必要です。
プラークコントロールとは、歯に付着したプラーク(歯垢)の量を減らすことです。
プラーク中の細菌が発する「酸」や「毒素」が虫歯や歯周病の主な原因となるため、
プラークコントロールをしっかりと行って細菌の数を減らせば、虫歯や歯周病を
予防することができます。
プラークコントロールの大切さをご理解いただけたでしょうか。
ご自宅でのプラーク除去と、定期的な歯科医院でのケアでむし歯菌の数を減らし、
むし歯予防に努めましょう!